一老人の年賀状(1/1)
長岡天満宮の絵馬
しわがよる ほくろは出来る 腰まがる
頭は禿げる 髪白くなる
(仙厓和尚)
これは東の良寛、西の仙厓といわれた
仙厓義梵和尚(1750-1837)の歌です。
和尚の「老人六歌仙」の最初に出ています。
ところで、仙厓和尚は一体どのような気持ちから、
そのような歌を詠ったのでしょうか。
「老人六歌仙」には同じような老いの歌が
あと五首つづくのですが、
そこには、自らの老境を嘆くと言うよりは、
むしろ老いてゆく自分の様を客観的にながめながら、
それを面白おかしくユーモラスに描写する
心の余裕が感じられます。
私も仙厓和尚のように自らの老いをそのまま大らかに受け入れ、
好き晩年をこれからも送って行きたいものだと考えています。
令和最初の新年を迎えるにあたり、
皆さまのご多幸をお祈りいたします。
大雲老人