山中伸弥教授の機(はたらき)令和2年3月25日)

 

八条ガ池に立て掛けられた看板

 

「iPS細胞も大切だが、

目の前にある大きな脅威に、

医学研究者として貢献したい」。

 

山中伸弥教授はこう述べて、

新型コロナウィルスに関する情報を提供するため、

個人のホームページ(https://www.covid19-yamanaka.com)

を開設されたというニュースが新聞に出ていた(3/22、朝日新聞)。

 

木蓮(禅塾近辺)

 

この話を読んで、

禅の世界に伝わる次のような話を思い出した(峨山側面集)。

 

「父親と師匠が一時に水に溺れてまさに死なんとしている時に、

いずれを先に水から引き揚げるべきか」。

「飛び込み次第、自分の近い者から救いあげるのだ」。

これが峨山昌禎老師の答えであった。

 

この禅話は、私たちが同時に二つの重大な問題に直面した時に、

即今どういう態度を採るべきかについて教えている。

山中教授が今回とられた態度はまさにその実践であったように思う。

間髪を入れないこうした行動は禅機(禅心の作用)というものに近い。

 

垂れ桜(長岡天満宮境内)

Follow me!