長岡禅塾での学び

酒井恵利(京都大学大学院医学研究科)

 

これまで宗教とは全く縁のなかった私にとって、長岡禅塾での生活に対して、最初は不安ばかりでした。

 

しかし、とても温かい環境で、無知な私でも一から丁寧に教えて頂けたおかげで、そのような不安はすぐに無くなりました。

 

毎朝4時半に起床し、座禅や掃除をします。「掃除はその場所を綺麗にするだけではなく、心を綺麗にするもの」と頂いた言葉を反芻しながら、1つ1つのことを集中して丁寧にこなしました。

 

土曜日には提唱があり、老師様が孔子の言葉を紐解いてくださいました。法よりも、互いに慈しみ合う心が大切だということや、身構えと心構えは1つであることなど、はっとする機会を沢山いただきました。

 

こうした生活を送りながら、日中は自由時間なので、学校との両立もできました。

 

長岡禅塾での生活を送りながら、自分の生活を見直すようになりました。例えば、新型コロナの関係で、私はオンラインで学業を修めているのですが電子機器などのツールは、もはやそれ無しには生活が成り立たないほど、私たちの日常に浸透しています。

 

しかし、当たり前の存在になるほど、それに囚われ、物事の本質を見失ってしまう恐れもあります。そんな中、禅塾でのリアルな生活で、これまでの日常から離れて、本当に必要なものや、大切にすべきことなどを、考える時間を持てました。

 

このような状況の下で、いかに自分が時間や物を無駄にしていたかを痛感し、当たり前のことをもっと大切にしなければならないと感じました。

 

禅の世界は奥深く、今回の短い体験だけで私から多くを語ることはできません。ただ、この長岡禅塾の生活から心得たことは、普段の日常においても忘れてはいけないことばかりでした。この経験を生かして、何事にも一生懸命に取り組む姿勢を磨いていきたいです。