2021大雲勝手選<短歌・俳句>令和3年12月29日

 

アオサギ(禅塾近辺)

 

毎日曜日の朝、

新聞(朝日)の歌壇・俳壇を見ることが

わたしの楽しみとなっています。

 

そのようにしてこの1年間、

そのつどわたしが「いいなぁ」と感じた短歌と俳句を

ノートに書き留めていました。

 

年の終わりに当たり、

短歌10、俳句13を勝手に選びなおして、

ここに挙げてみることにしました。

 

 

<勝手選・短歌ベスト10>

〇 ノーベル賞に浮かれていたが脆弱な国だと知った医療も医学も(森 秀人)

 

〇 人間であること哀しガザ地区の瓦礫の中で泣き叫ぶ人(瀧上裕幸)

 

〇 あったかくなったら帰れるとウソをつき父を施設へ送りゆきたり(小原哲哉)

 

〇 ばあちゃんと茶色の仔犬住んでいた空家たちまち更地となりぬ(松村公子)

 

〇 四世代同居のにぎわい遥かなり兄ひとり住むふるさとの家(沼沢 修)

 

〇 シーソーに乗りてしりとり続けいる親子に冬の陽はそそぎたり(武本保彦)

 

〇 無為徒食役に立たない私ですワクチン接種ビリでいいです(和田静子)

 

〇 発音でわかってほしいこの場合あほやなぁとは好きということ(山添聖子)

 

〇 貸した本に夢二のブックカバーかけて返してくれる君には適わず(上田結香)

 

〇 銀行で赤きセーターニット帽マスクずらしてわしだと和尚(末光愛正)

 

 

<勝手選・俳句ベスト13>

〇 湯豆腐に積もる思ひのありにけり(池内真澄)

 

〇 冬帝のかがよふ一日たまはりぬ(黒田國義)

 

〇 母よ吾(あ)を五月に産みし母よ母よ(神津早苗)

 

〇 円覚寺少女と犬と山吹きと(橋本 律)

 

〇 梅雨深し本の匂ひにある昭和(信里由美子)

 

〇 何事もなく夕暮の百日紅(岩見睦二)

 

〇 妙齢の古書買うてゆく秋ともし(望月清彦)

 

〇 田に一礼天に一礼稲を刈る(永田芳子)

 

〇 木枯にひょいと乗りたる寂聴尼(長浜利子)

 

〇 十二色総(すべ)て使ひて落葉描く(梅木兜士彌)

 

〇 立冬や珈琲(コーヒー)の香にふたりゐる(大串若竹)

 

〇 あと五分すれば半額一葉忌(あらゐひとし)

 

〇 赤き丸ひとつ残して古暦(堀江信彦)