四弘誓願(しぐせいがん)
スイセン(長岡禅塾)
衆生無辺誓願度 (しゅじょうむへんせいがんど)
煩悩無尽誓願断 (ぼんのうむじんせいがんだん)
法門無量誓願学 (ほうもんむりょうせいがんがく)
仏道無上誓願成 (ぶつどうむじょうせいがんじょう)
われわれの心のよこしまな迷いは果てしもありません、
誓ってそれを救いあげようと決心します。(衆生無辺誓願度)
われわれの煩悩は果てしもありません、
誓ってそれを断ち切ろうと決心します。(煩悩無尽誓願断)
われわれの本性に備わっている真理の教えは終りがありません、
誓ってそれを学び尽くそうと決心します。(法門無量誓願学)
われわれの本性は、この上ない仏道そのものです、
誓って成就しようと決心します。(仏道無上誓願成)
(『六祖壇経』中川孝訳)
*四弘誓願中の「衆生」「煩悩」「法門」「仏道」は、六祖慧能が見ているように、われわれの自己の中に存するもので、他人事ではない。
その場合、「われわれの心中の衆生」とは、六祖によれば、「よこしまで真理を見失った心、いつわりでたらめな心、よからぬ心、人をねたむ気持、人を憎む気持など」心中の生類のことである。
そして、こうした生類を各自が自己本来の真性によって、自分で救うことを真の救いというのである。