妙心寺東林院(禅寺探訪6)令和6年6月22日
沙羅の花(妙心寺東林院)
先週、妙心寺東林院の沙羅の花を愛でにいってきました。
実は今回が初めての訪問でやっと念願がかないました。
表札(妙心寺東林院)
沙羅の花といえば、『平家物語』でうたわれている
つぎの文句を思い出す人も多いと思います。
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす
これは釈迦が入滅されたとき、
沙羅の樹に咲いていた花の色が悲しさのあまり白く色あせた、
そのように盛者も必ず衰えるものである、
ということをうたっています。
庭の一隅(妙心寺東林院)
これはいわゆる無常感を示したものと受け止められていますが、
それは一面的な見方であって、
すべては無常であるから一瞬一瞬を大切にして生きて行きなさい、
というのが仏教の本来の教えなのです。
抹茶(妙心寺東林院)
そのことはともかくとして、
一日花である沙羅の花の色は白色で、
その白色は確かにどこか人生の悲しみをたたえているようにも見えました。
沙羅の花(妙心寺東林院)