祥福寺(禅寺探訪記5)(9/26)
門までの石段(祥福僧堂)
禅塾でショート・ステイをしていたY君をともなって、
9月9日に神戸の祥福寺を訪ねてきました。
祥福寺は臨済宗妙心寺派の専門道場で、
有名な盤珪禅師(1622-1693)により開創され、
近年では山田無文老師が1953年から1977年までの間、
僧堂師家をつとめられて、多くの弟子を育てられました。
祥福寺へは神戸三宮から地下鉄に乗り大倉山駅で下車、
そこから歩いて14分くらいですが、
当日はまだ大変残暑がきびしく、
不案内の道でもありましたので、往路はタクシーを利用しました。
神戸の街は背後にすぐ六甲山系が迫っていて、
どの地点でも山の方に向かってなだらかな坂道になっています。
祥福寺もバス通りから細い山道を上りきった、そう広くない狭い場所に、
裏山にへばりつくような格好で建っています。
ですので、山門の前には長い石段が続いており、
門をくぐると、また石段があって、上りが続きます。
門からまた石段(祥福僧堂)
玄関で来意を告げてから
境内を見学させてもらっていると、
わざわざ副司(ふうす、僧堂の副住職格)さんらしき雲水が出てきて、
思いがけないことに本堂に案内してもらうことになりました。
本堂の脇には山田無文老師の立派な坐像がしつらえてあり、
その像に焼香参拝させていただいて寺を後にしました。
海の方から本堂を吹き抜ける涼風の心地よさ、
隅々まで掃除の行き届いた山内の清楚さ、
それらが相まって真夏のような暑さを
しばし忘れさせてくれた半日でした。
境内から神戸の街を見下ろす(祥福僧堂)
*祥福寺については「大雲好日日記49,50」、
山田無文老師については「大雲好日日記48,55,56」でも言及しています。