中村哲さんと吉野彰さん(12/19)
白菊(長岡天神・水上橋付近)
12月12日(木)、
朝日新聞(朝刊)紙上に
2枚のまったく対照的な写真が掲載された。
そのうちの1枚は、
今年ノーベル化学賞を受賞された吉野彰さん(71歳)が、
スウェーデン国王からメダルと賞状を授与されている写真である。
もう一枚は、
アフガニスタンで医療活動や緑化事業に従事され、
4日に殺害された中村哲さん(73歳)の、
葬儀の祭壇に飾られた遺影である。
一方は晴れやかな喜びに満たされており、
他方は深い悲しみにつつまれている。
朝日では一方は29面に
他方は30面に載せているが、
ご両人の功績に関していえば、
まったく同等の価値のあることは言を俟たない。
しかし現世において
そうした違いとしてあらわれたことは、
如何ともしがたいという他はない。
だからその差異について嘆くのではなく、
ご両人がそれぞれ自らの信念を貫かれて、
そこに至られたことに最大の敬意を示し、
われわれもまた、微少ではあっても、
そのあとに続く決意を新たにしたいものである。
大雲、ご両人の足跡に著語して試みに曰く、
我行荒草裏汝又入深山
我は荒草裏に行く、汝は又深山に入る。
又、曰く、
木馬飛上天泥牛走入海
木馬飛んで天に上り、泥牛走って海に入る。