麒麟は瑞祥なり(令和2年1月29日)
勝竜寺城・正門
先週の日曜日(19日)から、
今年のNHK大河ドラマが放映されています。
明智光秀を中心にしたドラマであることはご存じの通りです。
そのタイトルが「麒麟がくる」となっています。
なぜなのでしょうか。
麒麟は中国で考えられた想像上の動物ですが、
聖人が出て王道が行われるときに現れるとされています。
禅の語録の中にも、
「麒麟出で鳳凰翔けるは乃ち太平の祥瑞なり」
と出ています(『碧巌録』第61則)。
麒麟と鳳凰は天下が太平となり世が治まる瑞祥だという意味です。
そこで今度の大河ドラマでは、
明智光秀を自分の主君(織田信長)を殺した、
これまで悪人呼ばわりされてきたような武将としてではなく、
戦乱の世に平和をもたらそうとした好人物として
描こうというわけでしょう。
今回のドラマは、
わが長岡京市民なら誰でも
注目せざるをえない特別の理由があります。
それは明智光秀の娘玉(ガラシャ)が
長岡京にあった勝竜寺城主・細川藤孝の息子
忠興と結婚していたことと関係しています。
細川忠興・玉(ガラシャ)像
山崎の戦いで羽柴秀吉の軍勢に敗れた光秀は、
娘との縁を頼って自陣近くにあった勝竜寺城に
いったんは逃げ込むのですが、
細川氏に冷たく扱われて
そこからの敗走中、武者狩りに遭って重症を負い、
最後は自刃してしまいます。
この辺のことは放映の最後の方になると思いますが、
その場面は必ず出てくるでしょうから、そうなると、
テレビ上に日ごろ見慣れている長岡京の風景も見られるのではと予想されます。
長岡京市民が今回のドラマを格別楽しみにしているのは、
こうした理由によります。
さてさて、
これから話がどう展開してゆくか楽しみです。
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